2022-02-28
良かった作品 2022年2月

紹介 / 感想を書きます。

その着せ替え人形は恋をする

https://magazine.jp.square-enix.com/yg/tachiyomi/sonobisque_01/#p001

光属性のコスプレ漫画。際どい衣装を着たりして結構えっちな描写が多いのだけど、なんというか健康的な描写で、嫌さみたいなのは無かった。 好きなことを、とことん突き詰める。どんなことでも、他の人から後ろ指をさされるようなことでも、まっすぐに楽しめる人って素敵だよねという漫画。

カナカナ

https://www.sunday-webry.com/episode/3269754496551508085

心が読める少女がまっすぐで裏表のないヤンキー面の男と暮らす話。『今日から俺は』の西森先生が描く新機軸の西森漫画で、相も変わらず格好良さがばっちり決まっている。心が読めるゆえ内心はかなり大人びているカナカちゃんが周りの期待にこたえて子供ロールプレイする感じも面白い。とはいいつつも年相応な面もあったりしてその可愛さは無敵。構図的によつばと的な良さもあり、日常モノとしても強かった。

リボーンの棋士

https://spi.tameshiyo.me/REBOR01SPI

奨励会でプロになれるのは2割。あとの8割は26歳で世間に放り出される。狭い世界で将棋しかやってなかった人間にできることなんて多くなく、そこにいるのはただ将棋の強いフリーター。心機一転して第二の人生を歩もうとするも、それはまるで呪いのように、つい将棋のことを考えてしまい。奨励会から年齢制限で振り落とされた男の再起物語。  

ヘンタイ・プリズン

https://qruppo.com/products/henpri/

美少女ゲームブランド Qruppo によるビジュアルノベル第3作目。前作である『ぬきたし』については、第1作のみプレイ済み。

今作は舞台が孤島の監獄で、登場人物は受刑者と看守たち。全体的に暗めでダークな雰囲気がある。シナリオの内容としては、物語全体を通して、普通から逸脱した者たち、社会からドロップアウトしてしまった者たちの話をやっていた。この作品に出てくる登場人物たちは、皆どこか欠けているものがあり、そして欠けているゆえの魅力があった。

特に主人公の異質さは群を抜いており、なんというか、人間っぽくない思考回路をしている。哲学がはっきりしているからその思考回路が理解できないということは無いのだけど、隠しきれない歪さがあった。しかし、根本のところは素直そのもので行動原理が分かりやすく、そしてその行動原理は最後までブレることが無かった。感情移入はしにくいが、芯があり、真っすぐで、そういう点ではとても自分好みの主人公だった。

主人公以外のキャラクターも魅力的で、とにかくキャラクターに愛着を持たせるのが上手かった。発明だと思ったのは、テキストの裏で会話劇をやるやつ。それはテキストウィンドウに表示させるほどでもない些細な会話なのだけど、そのなんでもないやりとりの積み重ねによって愛着というのはわくもので。

あとはテキストがわりかし大人しめになっていた。前作と比べて、いわゆる過度な下ネタを含むテキストは控え目になっている。普段はちゃんとしたテキストで、日常シーンとかの合間にQruppo節を炸裂させる感じ。

シナリオも一転二転とツイストしていて読み応えあり。どのルートも最後が若干勢い任せなところはあったものの、キャラの魅力、演出力でカバーされていたと思う。そして、とにかく登場人物たちの会話劇が面白いゲームだった。プレイ時間は60時間くらい。大ボリューム、大満足でした。

関連:『ヘンタイ・プリズン』感想

twitter: @hukurouo