『リコリス・リコイル』感想
2022-09-26
# アニメ

感想を書きます。※ 本編のネタバレがあります。

https://lycoris-recoil.com/

まず、1~3話の掴みが良かった。可愛い女の子たちが派手にガンアクションをしてくれるのが楽しい。こう、細かいツッコミどころをノリと勢いで吹き飛ばしていく作品が好きなんですが、リコリコはまさにそれだった。

話づくりも1話できっちりまとまっており、1話ごとの満足度がすごい。花の塔が流れた瞬間の気持ちよさ。8話とかもう内容がギュッと詰まっているんですけど、でもテンポが良いから違和感なく見れる。特にあの流れるような会話劇は、このアニメの魅力の1つだと思う。

自分はもうシリアス要素はフレーバーとして見ていて、日常シーンと関係性の進展をメインに楽しんでいました。キャラがとにかく良かったので、もうそれだけで優勝しているようなものです。ただシリアスがいらなかったとは思っていなくて、シリアスなシーンがあるからこそ日常シーンは輝くもので。そのあたりのバランスの取り方は流石でした。

錦木千束

わたしも演じていて、彼女にたくさんの勇気と感動をもらいました。これから千束のその強さと明るさに、たきなだけでなく視聴者の皆様も、力をもらってポジティブに日常と仕事や学業を頑張れると思います。

https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1656655044

本当にその通りで、元気がもらえるんですよね。そういうところがある。錦木千束さんの太陽みたいな光属性。この作品で一番刺さっている要素はここかもしれない。

こんな感情豊かで人間的な千束さんの心臓は機械で出来ていて、余命もあと僅かしかなくて、それでも彼女は笑顔で日々を過ごしていた。明るく振る舞っているその心中は、実は複雑に入り組んでいるのかもしれない。そうだと嬉しい。千束さんには巧妙に本心を隠しているような雰囲気がある。一人の夜に千束さんは何を考えるのだろう。

最終回、千束さんが単身沖縄に飛んでしまうのがすごい好きで。たきなさんの心中を思うと「それはいかんでしょ」ではあるんですが、それでもあの旅行を満喫している千束さんの顔を見ると、この自由きままで誰にも制御できない感じが、錦木千束さんの魅力なんだよな~~~となってしまう。

リコリコの登場人物も、みんな千束にでっけ~矢印が向いている。最後も結局みんな千束についてきて海外に行ってるっぽくて、でもその気持ちもよく分かる。千束さんといると絶対に毎日が楽しいもんな。各地を点々としていてあんまり人への執着が無さそうなウォールナットさんも、ちゃっかり千束についてきてご機嫌なのがとても良い。千束の心臓を見つけたのも、失踪した千束を見つけたのも彼女なんですよね。

二人の関係性

そしてラストシーン、塔から落下してゆく千束を救ったのは井ノ上たきなだった。9話でたきなが「覚悟」を決めて、千束を救う「主人公」に成り代わった感じがあり、千束に救われたたきなが、今度は千束を救うみたいな展開があったらもう言うことないなと思っていたのですが、まさに見たかった展開が見れて最高だった。

本当にバディものとしてお手本のような二人だったな~と思う。1話で「おっ」と思い、3話で確信に変わった。関係性の変遷が気持ち良い。こういうやつが無限に見たい。この二人、べたべたしすぎないところが良いんですよね。泣き真似をしながら抱きついてくる千束をジト目であしらうたきなさんとかがかなり好き。

前半は千束→たきなで、話が進むにつれて千束←←←たきなになっていく。たきなは何を犠牲にしてでも千束に生きてほしいと願ったが、千束側は最後までたきなは「一番の友達」くらいの距離感だった。結局二人の関係性は「行くぞ!相棒」な感じで落ち着いて、でも本編の結論としてはこれくらいが一番良いなと思った。

おわりに 

本当に良いアニメ作品でした。アニメって良いもんですね。

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