良かった作品 2021年2月
2021-02-28
# 良かった作品

紹介 / 感想を書きます。

Latin 高畠エナガ短編集

異種族間の様々な関係性を描いた短編集。壊れかけのアンドロイドと人間の恋愛譚(試し読みで全部読めます)がとても好きだった。絵も良くて、女の子のほっぺの書き方がとてもかわEです。

ダーウィン事変

アメリカの生物科学研究所でメスのチンパンジーから半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」が生まれた、というところから始まる話。出生時の謎などワクワク感を煽るのが上手く、物語に引き込まれる。

当のヒューマンジーであるチャーリーも、普通の人間として振る舞ってはいるのですが、逆にそれが不気味な雰囲気を醸し出していたりして良かった。

よふかしのうた

中二男子、真夜中の散策、主人公を「少年」と呼ぶ女吸血鬼。性癖をフルオープンにしてドンと出してくるのが強い。これが書きたいんじゃという叫びが聴こえてくる。くせが強い分人を選ぶが、刺さる人にはぶっ刺さる的な、万人受けを狙ってない感じ。

コウくんのキャラもなんか鼻につくなーと思ってたけど、読み進めていくと逆にそのクサさがなんか癖になってくるような気もする。

いじめるヤバイ奴

異常バトル漫画。主人公に自分をいじめさせているヒロインという2人から始まって、そこから色んないじめっ子(異常者)、いじめられっ子(狂人)、正義のヒーロー(奇人)が加わってきてどんどんカオスになっていく。

メインヒロインである白咲さんのキャラクター造形がこの作品の要になっていると思っており、マジで何を考えているのかが全く分からないんですが、逆にそれがミステリアスな魅力になっていたり、少しずつ分かりにくい主人公へのデレを見せてきたりして、何故かすごく可愛いと思ってしまう。得体の知れない女性が好き。

スインギンドラゴンタイガーブギ

戦後日本を舞台にしたジャズ群像劇。とても良い。第一話を読んでビビっときたら是非読んでみてほしいやつです。冴えないおじさん5人のジャズグループと歌が大好きな女の子一人という構成が好きだ~。

異国日記

タイプの違う2人の共同生活を描く漫画。 死んだ姉の一人娘。親子ではないし友達でもないという、そもそも関係性の時点でドラマになるのだが、感情の言語化、切り取り方がとても上手く、面白かった。

潮が舞い子が舞い

群像劇の良いところが全部詰まった日常青春ギャグ漫画。くだらない会話の質感、屁理屈の応酬、ノリの良さ、おまけ程度の恋愛要素、時々ある感傷回、全てが良い。不条理ギャグと萌えの親和性。頭のおかしい美少女は最高にかわいい。

月曜日の友達

周りと上手く馴染めなかった二人の月曜日の夜の秘密の逢瀬。これだけでも100点なのですが、そこから始まる物語が本当に良かった。思春期の少年少女の心理描写、小説調のモノローグ、三者三様の兄弟関係。春夏秋冬で起承転結になっているのも綺麗だった。本当に感動してしまい、かなり泣いてしまった。

九龍ジェネリックロマンス

巨大高層コンクリートスラムの九龍城砦で織り成す、働く30代男女の日常ロマンス。ノスタルジックな恋愛ものかと思いきや、世界の謎を暴くミステリSFになっていた。巻を追うごとにどんどん不穏なことになっていって良いです。

Slay the Spire

デッキ構築にローグライク要素を組み合わせた一人用カードゲーム。モンスターを倒してカードを手に入れてデッキを強化しながらダンジョン攻略を進め、50Fのボスモンスター討伐を目指す。

程よいランダム性が効いていて全く飽きることがなく、2月の後半はずっとこのゲームをやっていた気がする。


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