『有頂天家族』感想
2016-11-21
# アニメ

祝!第二期制作決定!

ということで『有頂天家族』をおさらいがてら再視聴したので色々と感想やら雑記していこうと思う。はい、やっぱり面白かったです。

しかしまさか有頂天家族の2期が来るとは誰が予想できたであろうか...。原作者ファンの私からしたら嬉しい限りなのだけれども。2期決定のしらせを聞いたときは驚きのあまり思わず叫んでしまった。原作ストックもとても面白いので1期好きだった方は期待して大丈夫ですよ。

さて、まず言及したいのが背景作画の綺麗さだ。『凪のあすから』『グラスリップ』のP.A.WORKS制作なだけあって、この美しさは筆舌に尽くしがたい。 細部にわたって丁寧に描かれる古都京都の風景。紅葉狩りのワンシーンの色彩。特に好きなのがカエルの次兄である矢二郎が篭っている井戸の中だ。あのゴチャっとしていてジメジメしている雰囲気が好きなのだ。

そしてやはり『四畳半神話大系』の原作者だけあって、言葉が良いのだ。

「阿呆の血のしからしむるところだ」「面白きことは良きことなり」

この珍妙な魅力は森見登美彦氏にしか出せないものだと思う。氏の作品、もっとアニメ化されないだろうか。『夜は短し』のアニメ化を待っている人は私だけではないはずだ。

そして文字通り「井戸の中の蛙」である矢二朗兄さんが良いキャラをしているのだ。あの落ち着いた語り口と優しい声が合わさって最強に見える。作中で一番好きなキャラクターだ。海星のくだりはあまりにも切ない。2期では彼にも救いがあるので矢二朗兄さんファンの方は是非楽しみにしていてほしい。

そして各話の終わりに流される、それぞれの語り口に添えられたBGMが本当に好きだった。EDの入りが毎回良いんだ。特に2話だ。ここは矢三朗の語りがまた素晴らしい。

「我が母は、自分の子どもたちが狸界に名高いダメ狸達であるとは、毛ほども信じていない。我が子は一人残らず、今は亡き父の跡目を継ぐに相応しい狸だと信じて疑わない。我らの父は偉大であったが、母もまた偉大であった」

この台詞を聞くたびに泣かずにはいられない。有頂天家族で描かれる『家族愛』は凄いぞ。

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